ある日の昼休み…
「もえー!あの人が呼んでるよ?」
『え?誰かな?』
「さぁ?告白じゃないの!」
『そんなんじゃないって!』
そう言って佐倉はその男について行った。
「…でさー…って、南波聞いてんのかよ?」
「わり、ちょっと行ってくる!」
「行くってどこに…」
俺は友達の言葉を遮り佐倉達の後をついて行った。体育館裏まで行って俺は近くに隠れて話を聞いた。
長い沈黙が続いた。
『あの、何ですか?』
先に口を開いたのは佐倉だった。佐倉に話しかけられて男はオドオドと緊張しているようだった。すると男は意をけして佐倉を見つめた。
「佐倉の事好きなんだ!良かったら付き合ってよ!」
『え?』
佐倉は困った顔をした。
『えっと、気持ちは本当に嬉しいんだけど、ご、ごめんなさい…』

