向日葵


最後くらい笑ってバイバイ言わなきゃ!

『公介、私を好きになってくれてありがとう…私に恋を教えてくれてありがとう…初めて、恋したのが…公介で良かった!』

私はその場から逃げる様にして走った。
ただがむしゃらにあてもなく。
もうどのくらい来たのかは分からない。
3時間私はただひたすらトボトボと歩いた。

今治公介にも斗真にも合わせる顔がない。

家には帰らず遠く離れた知らない場所でただボンヤリと空を眺めていた。

公介の私を呼ぶ声。もう二度と聞けないよね。
もう私に笑顔なんて向けてくれないよね。
そんな事を考えながら歩いていたら海にきていた。