「ダメなんだよ…」

南波の声がだんだん小さく、弱くなってきた。

「本当は、一緒に遊んだり、抱き締めたりしてーよ…。だけど、ムチャクチャにしてしまいそうで大切で、大好きで…、もえに手なんか出せる訳ねーよ。」

ー…っ、

「おれがもえを壊してしまいそうでこえーんだよ…」

こいつ…

「分かった。もう近づかねーよ。」

ああ…オレって何でこんなに馬鹿なんだよ…。
ちょっと笑顔見せてくれたくれーで舞い上がって、もえは南波の事泣くほど好きで、南波はもえの事ざっと傍で大切に思ってきた…。

俺なんかがはいれるすきなんて最初っからみじんもねーのに…

何でもっと早くに気付けなかったんだよ…