私は公介がいる病室のドアをあけた。
ドアの音に反応して公介は視線を私にむけた。
私の姿をみていつもの笑顔でむかえてくれる。
「もえ」
もう、いいんだよ。無理に笑わなくて。
『…私が側にいるから。』
私の言葉に公介は少し驚いて見せて笑った。だけど冗談なんかじゃないんだよ。
『本気だよ…、だからっ、無理して笑わないでもっと私を頼ってよ…』
「な、何言ってんだよ?!お前には姫川が、」
『私の命をたすけてくれた!』
ごめんね…斗真。私の目から涙が溢れ静かに頬をつたう。
『守られてばっかりじゃ嫌なの。今度は…私が公介を守る番だから…』
私の言葉に公介の目から涙がこぼれた。

