「もえ、顔色悪くねーか?熱とか...」 ザワザワ... 急に向こうが騒がしくなり、私と斗真はそちらへ視線を向けた。 あたし達の視線の先で昨日のあの子が倒れていた。 あの子を見た瞬間斗真は私のことなんか忘れたみたいに急いであの子に駆け寄った。 周りにいる人だかりをかき分けあの子を抱きかかえた。 そして一度も私を見ることなく倒れたあの子をかかえ校舎にはいっていった。