ふと、ファミレスのガラスにうつった自分の姿が見えた。 …醜い。 こんなんだからあの子に斗真を取られるんだ。 …あの子みたいになれば。あの子みたいに可愛い笑顔でいれば…。 斗真は特別な笑顔を私だけに向けてくれるかな? 私は走った。走って走って、足がもつれるほど走って家に駆け込んだ。 お母さんもお父さんも仕事でいなくて誰もいない部屋がやけに広く感じた。 私はびしょ濡れのまま自分の部屋に駆け込んだ。