「今は違いますけど…」 姫川先輩がぼそっと呟く。 「あいつ、忘れてなんかねーじゃんかよ…」 「え?」 すると姫川先輩は急いで病室に向かって行く。 私も慌てて後ろをついて行った。 「あの…」 「なに?」 「佐倉先輩…来てるんですか?」 姫川先輩が急に立ち止まった。 「何で?」 「い、いえ…あの、ちょっと…」 下を向いてオロオロする私に姫川先輩の手がのびてくる。