「もえ?!」 「茜ちゃん…」 茜ちゃんが心配そうに顔をのぞき込んでくる。 「どうしたの?」 そんな茜ちゃんの問いかけにも黙っている私。 「もえ?南波先輩と何かあったの?」 公介の名前を聞き体がびくっと反応する。 私は口を開いた。 「私といる時よりも…」 声がだんだんと震えてくる。 「少しでも佐倉先輩と喋る方が楽しそうで…」 目から涙が零れてくる。 「私には見せない、え、笑顔を…」