わたしは走って斗真を探す。
ドンッ
私は女の人にぶつかった。
『ごめ…』
「あれ?もえちゃん?急いでどうしたの?」
私の言葉を遮りそう言ってきたのはさっき斗真と親しげに話していた人であった。確に名前は由香里ちゃん。
『何も』
「あ!!」
由香里ちゃんは何かを思い出したように大きな声を出した。
「斗真と仲直りした?」
『え?』
「だって、さっき走ってもえちゃん探してたからてっきり仲直りしたって思って!」
『ううん。私が一方的に怒っちゃって…』
「ふーん…でも、斗真って本当にもえちゃんの事すきだよねー」
私は目を見開いた。
「たってさっきなんか、もえちゃんの話になると頬が緩みっぱなしでずっと笑ってたよ?」
あ、だからさっき笑ってたの?
私の事思って…。

