ストーカーですが何かっ⁉︎





私はメモ帳に向かって手を伸ばす。



すると阿井は背伸びをしメモ帳を持つ手を上に上げ、私からメモ帳を遠ざけようとしてきた。





私とほとんど身長変わらないくせに……そんなことやっても意味ないっての!!





そう思い手を伸ばし続けるが、なぜかなかなか奪い返すことができない。


その間に阿井はどんどんページをめくっていく。






「え、風磨くんの基本プロフィール!?お前っ、何だよこれ!細かいことまで調べすぎだろ!まさかこんなに徹底したストーカーだったとはなっ!」





阿井の豪快な笑い声が頭の中で何度もリピートされる。




何が嬉しくてこいつに見られなきゃいけないの。
何が嬉しくてこいつにバカにされなきゃいけないの。







これ以上、見られてたまるものか。






「返せって………」






ぶん、という音と共に右脚を力いっぱい振り上げる。


左脚を軸にして体を大きくひねると予想以上に風の切れた音がした。






「言ってんでしょーがっ!!!」