廊下に出ると男女問わずそれはそれは大きな人だかりができていた。
「やばい、風磨くんまじイケメンすぎるよねっ!」
「ねーっ!もう、目の保養だよ〜♪♪」
キャッキャと女子が騒いでいるのを聞いて私もうんうん、と納得。
「はぁ〜風磨くんが彼氏だったらな〜…彼女の未羽ちゃんが羨ましいよ」
「確かにね……でも、未羽ちゃんなら納得かな。美人だし性格もいいし完璧だもん。未羽ちゃんくらいだよね、風磨くんに釣り合うの」
「だよね〜」
……………はい!?
私はその会話をしている女子二人を思い切り凝視する。
おいおいおいおい!!
お二人さんちょっと待て!!!
確かにあの女、美人なのかもしれないけど
性格最悪だろ!!!
完璧じゃないだろ!!!
必死に口をぱくぱく動かして訴えようとするも当然二人が気づくはずもなく。
「あの二人、ほんと美男美女だよね〜。絵になる!美術館に絵画として飾られてそう」
そんな絵画飾ってあったら私が引きちぎってやんよ!!!

