「自分を旅者とか言ってた、体格の言い老人だったよ。」

後藤は確信した。
「私の祖父だと思います。二年前東蔵山へ行ったきり、今まで行方不明でした。」

お婆さんは言った。
「今まで?その老人に会ったのかい?」

3人は此処までの事を、お婆さんに説明した。

「会ってはいけない者に、会ってしまったか…
お前達その老人に会ってから気付く事があるだろう?」

佐田は思い出してしまった。
「僕には、バイトの休みなんて貰ってなかったんだ…人にも会って無い気がする…」

「私も夫に会って無い…買い物だって行ってないし…もう…良く解らない。」

佑桜は、あの感覚が事実だと気付いた。
「俺も…おかしくなり始めている…」