沖田総司は恋をする

来てくれると思っていた。

絶対に助けてくれると信じていた。

沖田さんはそういう人だ。

どんなに危険な目に遭った時だって、あの優しい笑顔を浮かべて、私を助けに来てくれる。

そう思って私は沖田さんの方を見て。

「…………」

彼の表情に、笑顔がない事に気づいた。

…新撰組の羽織、腰には刀。

この時代に来たばかりの時と同じ格好をした沖田さんに、私の知っている笑顔はなくて。

…何だか…冷酷ささえ感じられる、能面のような表情だった。

同じ人とは思えない。

冷たく吉田に向けられる視線は、まるで鋭く研ぎ澄まされた刃のようで。

あの柔和な微笑みはどこへ行ってしまったのだろうと思いながら、ふと。

…これが、本当の沖田総司。新撰組一番隊組長としての沖田総司の顔なのだと。

ようやく私は気づいた。








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