かぐや姫は

いつか

月に帰らなければならないことを知っていた

それなのに翁のもとにいた

別れがつらいと知っていても

離れなかった

私はすこし

かぐや姫がうらやましかった


私には無理だった

自分の醜い姿を

見てほしくなかった



いつかは別れるのなら

少し早くなっても

いいでしょう?


せめて

あなたの記憶の中だけでも

綺麗な私でいたい


それが

あなたを傷つけることになっても

一緒にいる方が

あなたが傷つくことを知ってるから


もしも

私が普通だったなら


あなたと笑いあえていたのかな


なんて考えて


かぐや姫はどんな気持ちだったのだろう


私は泣きたいくらいに胸が痛いよ

あなたにだいすきって言いたい

あなたに抱きついて

幸せだよって伝えて


それが出来たらどんなに幸せだったのだろう


私といると

あなたまでつらい思いをするから


だから


今日


さよならを言うの


本音は言えないよ

胸の中にそっとしまうわ


ばいばい

私のかけがえのないひと

どうかしあわせに


そらから

みまもっているよ