帰り道、
「私ん家もうすぐ新種類のケーキ出すから、今度試食しに来てよ!」

やった!またケーキが食べられる♩


「もちろん!楽しみだなあー」

あ、言い忘れてたけど由梨香の家はケーキ屋さん!
近所でも評判のお店で、由梨香は看板娘としてよくお手伝いしてるんだ。


「じゃあ、また進も誘っていい?」
私がそう頼むと、由梨香は嫌な顔をして

「えー、あいつたくさん食べるくせにほとんど味の感想いわないからなー…」

ま、まあ、それは本当の事だけど…


「そ、そこをなんとか!この通り!」

私は顔の前で手を合わせて頼み込む

「……しょーがないなぁ!ゆきにそこまでいわれたら断る理由ないからね。」

「やった!由梨香様、最高!!」
私は一気に機嫌が良くなる。


「……てか、ゆきってさーーーー」

しかし、次に由梨香が発する言葉が

これから私の気持ちをかき乱していくことになるとは
これっぽっちも思っていなかった…