そんなこんなで全員が変身?を終え、
教室に集結した。
…………勿論、あたしもメイド服なんだけど、
『椿さん、あたしいらないんじゃ……』
イケメンは女装もいけるものなのか?
目の前の集団をマジマジと観察する。
椿「いやいや、いくらなんでも全員男はダメでしょう?」
『………そうですかねぇ』
響「…………ほんと、なにがしたいんだ」
サラサラな黒髪をなびかせる美少女。
…………
『……………っ、くくっ』
奏「笑うな、こら!!!」
その隣にはこれまた美少女。
『………じゃー、皆頑張ってねー』
ほぼ投げやり状態で仕事をスタートさせる。
渉「………あっ、いらっしゃいませ…」
客「うわっなにこの子、可愛い!!!」
渉「え、ちょ、……」
………お客さん、分かりますよ、その気持ち。
もともと童顔で身長もあんまり高くない渉は、
見事にメイド服を着こなし…………
男状態ですら可愛いのにさらに可愛いくなり、
お客さんに引っ張りだこ。
………お疲れ様でーす。
翼「………どーぞ」
客「おねーさん、美人だねー!!!」
翼「はぁ ?」
不機嫌なままの翼は適当に接客中。
愛想の良さ0%にも関わらず、
お客さんのテーブルに行くたび捕まっている。
響、奏「「どーぞー」」
テンション低めの双子は、
絡まれるのを嫌がって常に二人で行動。
客「わっ、双子!!!?ふたりともレベル高い!!!」
奏「チッ……」
響はなんとか我慢しているものの、
奏はだいぶイライラしてるらしい。
黒髪のツインテールを揺らして、響の後ろに逃げようとしている。

