翔太「おい、翼」
逃げても無駄かよ。
親父に結局呼ばれ、聞きたくもないオッサン同士の会話に入らされる。
横にはいつの間にかあの女が…
翔太「おう、仲良くなったか」
『なるわけねぇだろ』
そう言っても親父たちはニコニコするだけ。
何となく………意味が分かってしまった。
俺の意志なんて関係ないんだ。
俺がこの女を気に入ろうが気にいらまいが表面上組同士の提携が結べさえすれば…
言わば俺は完全なる駒で、
自分のことを自分で決めれない。
結局、1人じゃなにもできない。
一気に目の前が真っ暗になるようで…
━━━━ドタドタッ、ガラッ…
派手に彼女が登場した音で、
俺は意識を取り戻した。

