『………はぁ、』
ようやく離されたあたしは力なく翼にもたれ掛かった。当然息も整わない。
翼「……ごめん、律」
シュンと効果音が付きで翼の声が降ってきた。
……20㎝くらい上にある顔は見えないけど。
『……なんで、謝るの?』
あたしは翼を振ってはない。
翼「……律は俺のこと好きでもないのに」
苦しげに顔を歪めているけど……
『はぁ?翼が返事聞かずにキスしただけでしょ!?というか、誰が好きでもない奴からのキスを受け入れるかっっ!!!』
はぁ、はぁ。
とりあえず、深呼吸。
一気に言ったら疲れたわ。
目の前で目を見開いてる翼を見て、
自分の発言を思い出す。
翼「………それ、ホント?」
『…………』
ヤバい、ヤバい。
顔の熱が急上昇したのが分かる。
背中にまわされた翼の腕にグッと力が籠る。
どう言っていいか分からなくて、
翼の腕の中で頷いた。

