暗闇に咲く花




気配を隠しきれていない倉庫に踏み込む。



___ドカッ……

わざと扉を音を出して開ける。









倉庫に入って目に入ったのは、

倉庫内が埋め尽くされるほどの敵。





一体、何人いるんだ?





「……ようこそ、闇烏の倉庫へ」


ニヤッと気持ち悪く笑ったのは、
多分、闇烏の幹部。


………あいつの姿はなかった。






『………今度こそ潰させてもらう』



俺も敵に答えるかのように、
不敵に笑って見せた。





『………行け、お前ら』


低いけど通る声で告げれば、
俺の両側を通り抜けて仲間たちが駆け出した。






「「「うらぁぁぁ!!!」」」


……闘いが始まった。








俺は少し離れた所からあいつを探していた。



翼「……どうした?」


いつの間にか隣に翼が来ていた。




『奴がいねぇ』


低く唸れば翼は辺りをぐるっと見回して珍しく眉間に皺を寄せた。



翼「……幹部室か?」


『かもな。下っぱの方の闘いが落ち着いてきたら探す』


翼「おう。気を付けろよ」




それだけ言って翼は前線に戻っていった。





___俺も行かなきゃな。



翼を追いかけるように俺も闘いの場に乗り込んだ。


___今は五分五分ってとこか。





『………チッ』


「………紅!!!」


____バキッ……



『………ふぅ』


息つく間もなく敵は向かってくる。





背後から来ているのは不意討ちのつもりか。



____ゴッ……「ぐぁっ!」


鳩尾に拳を入れれば敵は吹っ飛んだ。
倉庫の壁に激突した敵の意識はない。


………やけに鈍い音がしたな。





まだ冷静に闘えてる。

手についた血を見てもあの時のようになることはなかった。




鈴次がいないからだな……



自分の冷静さの理由に自嘲気味に笑った。