『翼、起きて』
肩を軽く揺する。
翼「………ん…」
モゾッと翼が寝返りをうつ。
『………つーばーさ!』
翼「…えっ?」
さっきより少し大きな声で起こすと、
パチッと翼の目が開いた。
翼「……え…律?なんで?」
テンパってるし。
『お見舞いに来たの。熱、大丈夫?』
翼「…うん。だいぶ下がった」
翼はいつものようにニコッと笑った。
けど………
『……やっぱまだ熱高いじゃん』
翼の額に手を当ててみたら、
かなり熱い。
翼「んー、律の手、冷たくて気持ちいい」
『………』
……ヤバい、可愛い。
ふにゃっと綺麗な顔で笑って、
気持ち良さそうに目を閉じている。
試しにふわふわの髪を撫でてみると、
『………』
翼「……ん~」
ネコみたい。