敵「うっ…」 ―――ドサッ…… 掴んでいた胸ぐらを離す。 男はドサッと地面に倒れて、もう動けないようだ。 『チッ…』 あたしの目は怒りで満ちている。 ―――目的があたしならあたしだけ狙え!! 自分でも殺気が漏れているのが分かる。 自分では止められない。 けたたましいバイクの音とともに、 響「紅っっ!!」 響の声が聞こえた。