律side





目の前にはボロボロの翼と渉。







『……』


もう、二人とも意識はない。









―――やっぱり……

アイツの考えそうなことだ。




桜花に焦点を合わせたと見せかけて、
翠嵐を狙ったか…

それも総長である翼をピンポイントで。



どこまで卑怯なんだ…










ギュッと握りしめた拳は、
闇烏の奴らの血で赤く染まっている。