フードの下から見える紅の口元は整っていて、 綺麗な顔立ちをしていることが容易に想像できる。 紅「……休んどきな、翼」 ――――翼…。 そう呼ばれて胸が高鳴った。 俺は……知ってるような気がする。 綺麗な口元。 低いけど凛とした艶のある声。 『……ありがとう』 残った体力でなんとか呟いて、 俺は今度こそ意識を失った。