『はぁ…はぁ………くっ…』
体力がどんどん奪われていく。
大量の汗が身体を伝う。
自分の体温が気持ち悪いくらい高い。
――――グラッ……
さっきよりもひどい目眩がして、
視界が暗く歪む。
その瞬間にも俺は敵の拳を受け続ける。
渉「……ぐぁっ」
その声に驚いて隣を見ると、
渉はもう闘えないほどにボロボロだった。
『…っだい…じょ…ぶか』
なんとか立っているだけ俺は、
渉にまともな声をかけることも、
渉を襲い続ける敵を殴ることも出来なかった。
――――もう、無理だ。
本気でそう思った。
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