―――ブォンブォン……
『……来たか』
音の大きさからして人数は少ない。
ということは桜花か……
バイクの音が消えると数十人の影が見えた。
どんどん近づいてくる。
先頭を歩くのは真っ赤な特攻服の紅。
フードを被っているから顔は見えない。
紅を囲むように幹部たちが歩く。
その後ろには30人の程度の下っぱ。
じっと見ていると響と目があった。
響は一瞬微笑んで、また歩きだした。
渉「今日は幹部が揃ってるね!!」
満面の笑みを俺に向ける渉は、そうとう楽しいようだ。
18時57分。
開始まであと3分。

