ーガラガラッ。

教室のドアが開いて、優翔が入ってきた途端、皆息を飲む。

大地の目が大きく開かれた気がしたのは気のせいかな?

「戸村 優翔です。よろしくお願いします」

沙弥はもう目が輝いてる。

本当に優翔はかっこいい。

「で、梨子、俺の席どこ?」
優翔が私の事を梨子と呼んだせいか、沙弥に睨まれてる気がする。

てか、優翔の席どこか私聞いてなかった……。
どこなんだろ……。

「こっち!」
そう叫んでくれたのは、またもや大地。
大地、ありがと。

「俺、担任になんか机運べ言われたから、たぶんこの机、お前の」

「そっか。ありがと。俺の事優翔って呼んでな」

また大地の目が大きく開かれた気がした。
「おぅ。俺は迫田 大地。よろしくな」

やっぱ気のせいか。


優翔の席は、私の横で大地の隣。

やった。優翔が隣だ。

………なんで嬉しいんだろ。私。

なんだろ………私………優翔と会ったことある?

いや………そんなはずない……。

バタンッ。

そこで私の意識が消えた。



あれ?