私ってそんな力持ちそうに見えるのかな...。 実際そうでもないと思うんだけどな...。 そんなことを思ってとぼとぼと階段を下りる。 手首、痛い...。 「ひっ」 丁度、8段目を降り終わるころ目の前の視界が開かれたと同時に、いままで感じていた掌にのしかかる重みが1/4程にカットされ何かの怪奇現象なんかじゃないかと混乱して可愛げのない悲鳴が人気のない階段に響いた。 「大丈夫?」