水のない水槽

……しまった。

さっきまでベッドに転がっていたはずのヒロが、意地悪そうな笑みを浮かべてにじりよってくる。


ドクン――…。


付き合い始めてから3年も経つのに止まらない、心臓の鼓動。

むしろ、この3年間で、昔よりも大きくなった。

そりゃ、ちっちゃいケンカなんかいつものことだし? お互い、会話に遠慮なんてなくなったけど。

それでもやっぱり、ヒロが好き。

この時はまだ、このカンケイはずっと続くんだと思ってた。


そう、ずっとずっと、この先も――…。