「朔はもっと優等生タイプが好きなんだと思ってたんだけどなぁ」

「あ~まぁ、いちお遠藤も優等生?」

「え~!? それはないデショ~!?!?」


黙り込むわたしを尻目に、2人は好き勝手なコトを言い始めた。


「だ~か~ら~、そんなんじゃないんだって!!」


大きく息を吸い込んで、必死に2人を止めようと頑張っていると。


「何がそんなんじゃないって~??」


後ろから不意に声がした。


振り向かなくてもわかる。


ちょっと不機嫌そうにも聞こえる、遠藤先輩のぶっきらぼうな低い声。


「オマエら、バカップル過ぎ。木下、困ってんじゃん(笑)」


そう言うと先輩は、わたしの頭をポンポンと叩いた。