しかし、何かが触れたのは唇ではなく瞼だった。 へ? 私は目を開けた。 「まつ毛。付いてたよ。」 「あ、そ、そっか……ありがとう……」 少しがっかり…… 「行こうか。」 西門くんが私の手を握って言った。 西門くんがかっこよすぎて私は何も言えずに、ただ頷くだけだった。