「暇すぎるから何かしたいって教師どもが言い出したんだと。」


「で?班対抗って何するの⁉︎」


「………肝試しらしいぞ。」


「は⁉︎肝試し⁉︎」


陽が大きな声で驚いた。


「無理無理無理無理無理‼︎」


「なんだよ…オバケ怖いのか?」


わっちーが言う。


「怖いに決まってんじゃん‼︎」


「なら、俺が守ってやるよ‼︎」


「は⁉︎」


陽の声が裏返った。


「あんたは怖くないの⁉︎」


わっちーに聞いた。


「すんげぇ怖い‼︎そして苦手だ‼︎」


そんな会話をしながら二人で笑っている。


二人の会話を聞きながら私は笑う。


「天坂さんは、怖くない?」


西門くんが聞いた。


「え……すっごい苦手だよ……西門くんは?」


「苦手……」


「え、意外……」


「意外?」


「うん。何にも動じなさそうだから…」


「あぁ……それ和田にも言われた。」


「西門くんってクールだからね」


「俺がクール?」