「制服……まだ濡れてる?」
「うん……でも上だけでよかったよ‼︎ブレザーは教室に置いたままだったから‼︎」
「風邪ひかないように気を付けて。」
「ありがとう。あ、学ラン、洗って返すね‼︎」
「いいよ。明日からは着ないから。」
「制服届いたの⁉︎」
「うん。ブレザー……似合うかな?」
「似合うよ‼︎西門くんなら何でも似合うよ‼︎」
西門くんは小さく笑った。
「ありがとう。手……繋いでいい?」
「あ、う、うん……」
私は手を差し出して手を繋いだ。
「まだちょっと冷たいかな。」
「冬だからね」
好きな人と何気ない会話ができる。
これだけで幸せを感じられるなんて……
今まで知らなかった。
西門くんを傷つけちゃうことは絶対しない。
絶対に

