triangle〜御曹司と王子様〜







ーガンッ


えー……


私は今、校舎裏の……初めて滝城涼介を見たところで数名の女子生徒に囲まれて、足で逃げられないようにされている。


「あんた、涼介様とはどういう関係なわけ?」


「え……どういう関係も何も……えっと……」


「あんたも涼介様を好きなの?」


「え⁉︎⁉︎」


単刀直入すぎる……


「嫌いではありません……」


「は?何を偉そうに……好きなのかって聞いてるのよ。」


「…………」


どうしよう……


「答えなさいよっ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」


ガンッ


女子生徒が強く壁を蹴った。


ひぃっ‼︎‼︎‼︎


どうしよう……帰りたいよ……


陽……


その時、冷たいものが上から落ちてきた。


ドボドボドボドボ…………



「あらやだ‼︎かわいそー手が滑っちゃった〜」


私の買ったお茶を頭からかけてきたらしい。


冬なのに……寒すぎるし、ひどすぎる……


目頭が熱くなってきた。