triangle〜御曹司と王子様〜




私がそう言うと滝城涼介が立ち上がった。


何で立ったの??


私は、滝城涼介を見上げた。


私は滝城涼介と目があった。


西門くんと目が合った時とは違う鼓動の仕方。


何なの……これ……


「百合。」


な、名前、呼び捨て……


私は、滝城涼介の言葉に応えなかった。


「俺は、お前があいつを気になっていたとしても」


『お前を俺のものにする』でしょ。どーせ。


「最後には俺を好きにさせる。」


私は、驚いた。


私の予想していた言葉を言わなかったからじゃない。


滝城涼介の言葉を聞いてさっきより心臓の鼓動が早くなったから。


「な、何言ってんのよ……」


「俺は本気だ。」


滝城涼介はそう言って校門の方に歩いて行った。


私は、滝城涼介の背中を見つめた。


訳わかんない………本当に何なのよ。