グランドに行くと、案の定野球部が活動していた。
白いユニフォームを着てキャッチボールをしていた。
私は、西門くんを見た。
西門くんの目はキラキラ輝いていた。
野球、好きなんだなぁ……
「ここの野球部って強い?」
「え……普通……かな??」
「俺、ちょっと行ってくる。」
そう言って西門くんは、キャップを目深にかぶって素振りをしている人に近づいていって何かを話し始めた。
そして、着ていた学ランを脱いで近くにあったベンチにかけた。
まさか、あの格好で野球に参加する気!?!?
西門くんは、私の予想通り野球に参加した。
試合になると、西門くんは投手をした。
野球に関して何も分からないから早いかどうかなんて分からなかったけど、西門くんの球を打つ人はいなかった。

