廊下で、西門くんはよく目立った。
転校生だからではなく、滝城涼介と並ぶくらいのイケメンだったから。
周りからは、「カッコイー。誰だろ??」とか、女子がじろじろ二度見したりとかしていた。
「俺、変ですかね……?」
「全然変じゃないよ!!」
あなたがじろじろ見られてるのは、あなたがイケメンだからです。
「西門くん、前の学校でモテたでしょ??」
私、何聞いてんだ!!!!
「え、いや。男子校だったんで。」
「男子校だったの!?!?」
「はい。」
「楽しかった??」
「楽しかったけど、あんまり好きじゃなかったですね。男子ばっかりだから、ケンカは殴り合いでしたし。」
な、殴り合い!?!?
「西門くん………すごいところにいたんだね……」
「今考えるとすごかったですね。」
西門くんが前を向きながら微笑んだ。
か、かっこいい………
私は、西門くんの笑顔にゾッコンだった。

