私は、玄関の扉を開けようとした。


「あ、印鑑忘れた……ちょっと待ってて下さい!!」


私がそう言うと、


「サインで大丈夫です。」


さっきの人の声がした。


「あ、分かりました。」


私は、再び玄関の扉を開けた。


「すみませ…………」


扉を開けた瞬間私はしまったと思った。


そこには、滝城涼介とさっきの配達員さんだと思われるスーツの男が立っていた。


「えーっと………」


「お前、俺に2度も嘘を付いたな。」


「あ、あははは………」


「まぁ、いい。それより、」


滝城涼介は、ニヤリと笑った。


私は、その笑顔で分かった。
こいつが次に言おうとしていることが……


「ニュース見ただろ?」


私の答えは決まってる。


「………何のこと??」


こいつに付く3度目の嘘。


滝城涼介は、私をジッと見た。


「なら、見せてやる。中に入れろ。」


「え………やだ。」


「…………じゃまする。」


「え………!?!?ちょっと??」


滝城涼介は、私の家に入って行った。