「天坂さん……」
耳もとで西門くんが話す。
「は、はい‼︎‼︎」
私は緊張する。
「俺……天坂さんのこと、百合って呼んでいいかな?」
「ぜ、全然おっ「ダメだ。」
私の言葉が誰かによって遮られた。
声のする方を向くと……
「滝城涼介……」
西門くんが言った。
真っ黒なスーツを着た滝城涼介が腕を組んで立っていた。
「どうしてあんたがここに……」
「いては悪いか?初詣をしに来たんだ。明日も仕事が山積みでな。」
「なら早く済ませて帰りなよ。」
「初詣ってのは年を越してからするもんだ。今しても意味ないだろ?」
「なら年を越すまであんたの取り巻きと一緒に待ってなよ」
「いや、俺は……」
私は滝城涼介に腕を引っ張られた。
「百合と待つ。」
「は?天坂さんは俺と待ってるんだけど」

