「いなくならないよ」


初めてそう言ってもらえた。


「優くんの帰る場所は、ずっとここにあるから」


初めて自分の居場所を与えられた。



彼女は俺の持ってない色んなものを与えてくれた。

この感情も、今の自分自身の居場所も。


全ては彼女と会ってから得たもので溢れている。



ずっと心のどこかで知らぬ内に求め焦がれていたモノを、彼女は全て教えてくれた。



だけど、彼女自身はかなり抜けてる…というのか。

単純な理由から泣いたり、怒ったり、喜んだり……。


感情の起伏が忙しい、簡単に言えばそんな人だと思う。



でも、そんな彼女だったから、たくさんの思いとか気持ちが分かったんだと。



彼女は、俺の知らないことを全部知ってた。