ボク、純夜はいたって普通な高校生…

でも、吸血鬼で小説家の紅月のペットでもある…

今日もまた学校まで迎えに来ている黒塗りのたかそうな車…

黒い長い髪に白い肌、

赤い瞳にサングラス

女子が騒ぐのも無理ない気もする…

でも…

「純夜、早よう来んか」

口調が変…

「学校まで迎えに来なくていいよって言いましたよね?」

「ペットの分際で主に逆らうのか?
そなたが帰るまで我に空腹で干上がれと?」

ムッとしたようにボクを睨む。

でも、

「昨夜に今朝にあれだけ人の血飲んで干上がるわけないぢゃん!

てか、逆にボクが干上がるって!」

現に紅月に出会ってからボクは貧血気味だ。

なんせ、主人が大食いなもので…

「…我も我慢しておる。

そなたが死んでしまったらもともこもない」

それもそう。

ボクが死ねば、紅月も死ぬのだから…