医師はこう言った。 「最善はつくしました。だけど、もう手のほどこしようがありません。あと、もって1時間でしょう。」 私は心のどこかで晴樹は死んだりしないって思い込んでた。晴樹はまた笑顔で戻ってきてくれるって思い込んでた。 だから、医師の言った言葉は あまりに残酷で あまりに辛いものだった。