『お姉ちゃん。また貰ってくれないかな?』
今週の月曜の夜8時。
妹の敦子から、私の携帯に電話がかかってきた。
ちょうど、テレビを観ながらパスタを食べていた私は、仕事の疲れもあり、少し不機嫌な声を出したーーー
いかにも、こちらから質問をさせて、自分のペースに持って行こうとする敦子の計算が鼻についてーー
「何のこと?」
『うさぎよ……
今度は、白いロップイヤーラビット。
あっ君が貰ってきちゃったのよ…駄目だっていったのに。
相手も貰い手がなくて困ってたらしくて、返そうにももう返せないのよ…
だから、お願い出来ない?
雪うさぎみたいなすごく可愛い仔よ。
ゲージと当分の餌は、こっちで用意するから』
敦子はため息を連発し、うんざりしていること強調する。
「無理よ…」
『えー、本当に駄目?
ペットショップに引き取ってもらうって言ったら、あっ君、ビービー泣くのよ。
ウサピーにもう逢えないなんて、絶対に嫌だ。
よしみおばちゃんのとこがいい、
いつでも逢えるからって』