「ねぇ、航平はバイトした事ある?」
「ある。」
「何の?」
「そうだなぁ…居酒屋に家庭教師に深夜警備とかドラッグストアとか雑貨屋とか、大体が大学入ってからいくつかやった。」
「そうなんだ。
どれが一番楽しかった??」
いろいろやったって聞いて、参考にしたくて聞いてみた。
「楽しくはないかな。
大変だった記憶しかない。
けど、その時は必死だったけど、苦痛でもなかった。」
「雨芽はどんなのやりたいんだ?」
「分からないの。
今まで何の目標もなかったから。」
「そうか。
なら、働きながら探せば良い。」
「うん。
ありがとう。
ご馳走さまでした。」
「ご馳走さま。」
航平にお礼を言って、食べ終わった食器を片付けた。
航平も食べ終わったらしいからそれも一緒に片付けて、航平があがったのを見て、お風呂に入った。

