「あっ、お帰り。」
「ただいま。
どうかしたか?」
「えっ、別に。
何でもない。
あっ、鍋の火つけたままだった‼」
「おい、気を付けろよ。」
航平が心配してくれたのは嬉しいけど、何となく話したくもないので必死に頭を働かせて、話をそらした。


「だいぶ上達したな。」
「だよね。
何も出来なかったのに。
航平のお母さんのお蔭だね。」
「俺は?」
「航平にも感謝してます。」
私作の料理を食べながら、誉めてもらったので感謝の気持ちを伝えた。


「で、バイトは?」
「あっ、まだかな。
明日も探してみる。」
一応バイトを探してはいるんだけど、どんなのが良いのか分からない。

理咲に聞いて、一応履歴書は買って書いたけど。