「…何なんだ、これは??
一体、お前は何を頑張ったんだ??」
「いや、暫くお世話になるから少しくらい家事のお手伝いをと思ったんだけど…掃除も料理もした事なくて。
ごめんなさい。」
「それにしたってここまでどうやったら散らかせるんだ??」
本当に呆れて責める言葉しか出てこない。
俺は疲れて帰ってきてるのに、これから片づけしないといけないのか?
「掃除機でいろいろぶつけまくっちゃって。
思ったより重かったの。」
「…け。」
「えっ?」
「出ていけ‼」
一応謝ってきたけど、そこまで悪かったって自覚がないようで言い訳が返って来た事で、さすがに我慢の限界に達してしまった。
1回目は小さ過ぎて言葉が聞き取れなかったらしく、2回目は怒鳴ってしまった。
大人げないとかそんな事を冷静に考える余裕がなく、雨芽の上着と荷物を本人にぶつけるように渡すと、一気に玄関まで押してった。

