「それにお前の感情
が読み取れなかった。」
「仮面をかぶるのは私もなれてるから。
航平の前では、家とはちょっと違った仮面をかぶったけど。
本当の私は全然明るくなんてない。
陰気でいつも無表情。
理咲の前でだけ本当の笑顔になれるの。」
「俺の前では?
今でも仮面かぶってるのか??」
理咲の名前を出すと、自分に対してはどうだったのか気になったらしく聞いてきた。

確かに、航平にはそれを聞く権利があるもんね。


「私はそんな完璧じゃないから。
だから、航平に対しての気持ちが膨らむ一方で私の仮面も無意識にはがれてた。」
「俺に対しての気持ち??」
「今聞く??」
「あぁ、ちゃんと聞かせてくれ。」
航平と過ごした時間を思い出しながら、ポツリポツリと話していると、自分に対しての気持ちを聞いてきた。

航平の言葉を聞いて、私の伝える決意を固めた。