「ふーん。」
「ふーんって。
航平の聞きたい事はそれで全部?」
俺の反応がイマイチ気に入らないって顔をした後、話をもとに戻した。
「いや、今日書類届けてくれた時のお前の様子が変だったから。
どうしたのか気になって。」
「今日、たまたま航平の会社に行った時に本宮さんって女の人とぶつかったんだけど、あの人に私の事どの程度話した?」
「何か本宮と関係あんのか?」
「うん…かもしれない。
で、どうなの?」
「いや、ただ単に‘最近女の子を拾って、名前は雨芽’って言っただけだぞ。
あとは変わってるとかくらい。」
雨芽の様子がおかしい事に戸惑いつつ、雨芽の事を話した時の事を思い出しつつ答えた。
「そう…。
あのさ、本宮さんって指輪してたんだけど、結婚してるんだよね?」
「あぁ。
子供も居る。」

