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「あーもう。琴音さんのせいで、ゴールド免許を何度も失ないそうになりました……」
「えっ!?」
惣介さんがハンドブレーキをギッとかけてそんな言葉を口にしたのは、緑ヶ丘公園駐車場と書かれた場所に車が到着してすぐのことだった。
その言葉に驚いてしまって呆然と惣介さんのことを見ていると、シートベルトをかちゃっと外した惣介さんが、怒ったような表情を浮かべてキッと私の方に顔を向けてきた。
「っ!!」
「運転中は名人になるのを禁止します!本気で!いいですねっ!?」
「え」
「本当に事故りそうになりますよ……あんなに振り回されたら」
初めて見る表情といつもより強い口調にどきっとしてしまったけど、それはすぐになくなる。
そして、ハァと息をついた後、安堵した表情に変わった惣介さんはくすくすと笑い始めた。
「ほんと、困りましたね。琴音さんには」
「え、えっと……とりあえず、すみません……」
気付かない間に惣介さんのことを右往左往させてしまったらしいことを知った私は、ぺこっと頭を下げて謝ってみた。
そして、その理由を聞く。
「……ただ、思い当たる節がどうにもこうにも思い出せないので、良かったら教えていただけると……。私、何をしましたか?」
「……無意識ですか……それはたちが悪いですね」
「うっ、す、すみません」
「反省してくださいね?」
「は、はぁ」
と言われても、なんのことかわからないんだけどな……と思った時。

