「た、ただいま…でいいのかな?…」

健太郎は恥ずかしそうに言いながら、部屋のドアを開けた。


「お帰りなさい…」

茉莉愛もちょっぴり恥ずかしそうにキッチンでお料理をしながら答えた。




健太郎は茉莉愛のキッチンに立つ姿を眺めながら、出された缶ビールを飲み始めた。

…茉莉愛ちゃんがキッチンに立っている姿…いいかも…。

健太郎は結婚願望が日に日に強くなっているのを感じていた。

だが、どうしても、独立するまでは…。



「ハーイ!お待たせー!茉莉愛特製のクリームシチューでーす!」



お皿にはハート型にくり抜きされた人参とタコさんウィンナーが入ったクリームシチューだった。



「おぉ!いい匂いだなぁー!」

健太郎は1口食べ、

「茉莉愛ちゃん、これめっちゃ美味しい!!!」

と一気に3皿お代わりした。



茉莉愛は豪快に食べてくれる健太郎が愛おしく思えた。