「あはは!だから、だよ」


「そっかぁ。...うん!いいかもー!だって終電とか気にしなくていいものね!」


「あはは!冗談で言ったんだけどなぁ」

そう言いながらも、終始ご機嫌な健太郎。


「決ーめた!」



「マジで?」



「うん!マジ!」

そう言うと、茉莉愛はジョッキの中の残りのビールを一気に飲み干した。



健太郎は「参ったなぁー」と、頭を掻きながら言った。




茉莉愛は自分でこう!と決めたら、直ぐに実行する行動力のある子で、健太郎はそんな茉莉愛の行動力にも惹かれていたのだ。



…でも、付き合って半年経つし、知り合ってからはもう6年だけど、なかなか結婚のことは切り出してくれないなぁ…

…やっぱり年の差?…

…それとも、私じゃダメ?…







翌週の茉莉愛の休日




2人の姿は表参道の不動産屋にあった。



「お客様、こちらの物件はいかがでしょうか?」


「うーん。出来れば安い物件で、即入居出来るところ!」


「即?ま、茉莉愛さん、即決?」

ビックリする健太郎をよそに、茉莉愛はどんどん物件情報を聞いていた。


「決めたー!!」


「はぁーーー!?」


「ここ、今から見せてください!」


「ちょっ!!茉莉愛さん!!」


「先生も一緒に見てー!」